理論を伝えるだけでは、伝わらないこと

こんにちは。
神奈川県の整理収納アドバイザー
佐藤ようこです。

「理論的には正しいことでも
目的は理論通りの着こなしをすることではなく、
その方が魅力的に見えるかどうか」

これは昨日、
知り合いのイメージコンサルタントさんが
SNSで仰っていたことです。

お客様が、診断を受けてから
理論通りにいかない部分に悩みを抱えていたそうです。

「この悩みは、私が点と点の話をしてしまったから起きている悩み」

と感じられたという投稿を見て、
「点と点の話かぁ…」

実は、少し違いはあるのですが、
片付けの現場でも似たようなことを感じていたので、
この言葉に深く共感しました。

知識一辺倒ではなく、寄り添ってイメージする

整理収納の現場では、
「この場所には、どの収納用品を買ったらいいのですか」
「タオルは何枚あればいいですか」など、
具体的な答えを求めるご質問をよくいただきます。

もちろんこれらの知識は私たちプロの方があるし、
ご質問いただくのは当然です。
喜んでお答えしています。

そんな質問にもお答えしていきたいけれど、
一方で、「あくまでこれらの知識は
目的のための、ツールでしかない」
という思いも強くあります。

理論上は、
中身が見える箱が良かったり、
タオルは1人1枚分の余裕があるといいなど
導き出せる答えはあるかもしれませんが、
それだけをお伝えしても
お客様の満足は得られないと思うのです。

目的は何かというと、
お客様が心地よい暮らしを手に入れられること。

そのためには、
アドバイザーである私が、
知識一辺倒ではなく、
お客様の暮らしや性格や、大切にしたいことに
できる限り寄り添って、理解して、
お客様が「続けやすい仕組み」を
丁寧に丁寧に、イメージしていくことが大切だと考えています。

心の持ち方を伝えていくこと

そしてそれ以上に、お客様自身が、
「何を、どこに、どんな風にしまうと
自分自身が心地よくラクにものを取り出せるのか。」

「自分がどんなことを優先したいのか。」

ものの置き方や使い方や、買い方の癖も含め、
ご自分の生活、ご自分のことを知るのが
もっとも大切なことであるとも感じます。

ピッタリの収納用品を一回用意したから完成、ではなく、
収納はライフスタイルや物の量の変化によって、
柔軟に変えていかなければいけません。

収納の外側を作り込んでも、
その後生活をし、キープしていくのはお客様自身です。

もちろん収納の仕組みは作りながら、
心の持ち方や、キープの仕方の方も、
丁寧にお渡ししていきたい。

整理収納の理論を正しく伝えることは目的ではなく、
その方が心地よく暮らせるようになるかどうか、です。

白か黒か、では言い表せない

「白と黒のその間に、無限の色が広がってる」
大好きなミスチル(Mr.Children)の歌詞に
こんな一節があります。

お片付け現場では
ハッキリと結論を言い切ることも
時に大切にしていますが、

それだけでなく、
言い切れない部分…
お客様自身で答えを見つけてほしい部分、というのもあり
その部分は時間をかけて、
一緒に見つけていけるようにサポートしていきたいなと
考えています。

そんなことを改めて、
心に刻みました。

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